2021.01.17 13:13石焼き芋石焼き芋の移動販売車が止まっていた。意外と近頃見ていなかったので、嬉しくなるほどではないがそれなりの正の感情になった。「いしや〜きいも〜おいも〜」という、全国で統一されているかのようなあの宣伝文句がかなりの音量で流れている。ただ、そのあとの文言が独特だった。「ぽっくりと、甘くて大きい、おいもはいかがですか。ぽっくりと、甘くて大きい、おいもだよ。いしや〜きいも〜おいも〜…」あの世へ行ってしまう時以外...
2021.01.09 12:57謎解きフィルター謎解きクイズが流行っている。ひらめきで解けるということで、知識クイズよりも間口が広いようだ。そして、解く側だけでなく、出す側の人口も多くなっている印象だ。そういうクイズを見る時に思うことは、世界を、謎解きフィルターを通して見られるか、ということだ。マスタードを見たとする。(マスタードを見たとする、って。)① マスタードって「マド」と「スター」に分けられるな。「窓」の間に「スター」が挟まっ...
2021.01.02 13:25今年「も」初詣に行った。近くの神社へ。1週間前にはイルミネーションを見てチキンを食べて、今度は初詣。一神教の国だったら袋叩きだろう。神社も、コロナ対策仕様になっていた。手水鉢には柄杓は置いていない。賽銭箱の横に消毒液が置いてある。鈴の紐の部分にはラップがグルグルに巻きつけてある。本尊で、神様も苦笑いしているかもしれない。今年は、一消毒二拝二拍手一礼一消毒で参拝した。去年の年末(といっても数日前だが)や年明け...
2020.12.24 10:13注意書き(クリスマス曲に寄せて)テレビを見ていても、イベントのチラシを見ても、注意書きが必ず添えてある。「感染対策を十分に行った上で実施しています」といった類の。もちろんきちんと言っておかないと後々何かあった時に大変なのだろうが、いちいちその文言が出るのもなんだか興ざめしてしまう部分もなきにしもあらずだ。そりゃみんな対策してやってるよね、分かってるよ大丈夫だよ、という気持ちになってしまう。ただでさえ揚げ足取りみたいな注意書きが最...
2020.12.18 12:22疲れていても遊びたい人この人とだったら、結構疲れていたとしても明日遊びたいなと思われる人でありたい。例えば1週間後のこの日に遊ばないかと誘ったとする。その人は、1週間後のその日を想像する。ああ、その日は忙しい週を終えてようやくの休みの日だな…。休みの日は文字通り休みたいから、特段予定があるわけではないけれど遊びに行くのはちょっと疲れちゃうかもな…。なにか理由をつけて断ろう…。そう思われるようであれば、まだまだだ。同じコ...
2020.12.13 13:28デビューは日曜日の朝に。久々に、日曜日の朝早くに電車に乗った。3駅だけのショート乗車。僕は、ホームで待っていた。2号車の先頭の場所に立っていた。数分後、電車が来た。僕の立っている場所には2号車の先頭が来なければいけないのだが、来たのはちょうど(ちょうど?)1号車と2号車の連結部分だった。連結部分に挟まるようにして乗らなくてはいけないのかと思ったが、そんなはずはないと思い直して、少しずれて2号車の先頭に乗った。まだかなり空...
2020.12.12 13:19ルー語クイズ26月15日に第1弾を書いた「ルー語クイズ」の第2弾。前回、また作りますと書いたので、半年ぶりになってしまったがまた作ってみた。スリーデイズ坊主にならないように、コツコツと作り続けよう。ただの英訳だけではなく、本家に倣って意訳みたいに変な風になっているところもあるのでご了承を。全8問。答えは日本語で構いません。Q1ペンタゴンのインサイドアングルのトータルはハウマッチ?Q2ゲストがノーとセイするまでネ...
2020.12.09 11:10プラスマイナスゼロ道を曲がると、僕の頭を悩ませる状況が現れた。車椅子のおばさんが、ビルに入ろうとしている。そこまで車椅子を押してきたのであろう付き添いの男性が、一度おばさんの元を離れてビルのドアを押し開けた。しかし、ドアは、押さえていないと勝手に閉まってしまうようで、男性はやや困惑した顔になった。建物に入る前のところには段差があって、プラスチックの短いスロープのようなもの(あれはなんという名前なのだろう)が置いてあ...
2020.12.02 12:30天井は人の下に造れず「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」という言葉があるが、「天井」はどうかと、ふと考えた。天井は、人の下には存在し得ない。上から天井を見下ろすことはできない。上から見たとしたら、それは、床である。それが誰かにとっての天井だとしても、その上に立っている人にとっては天井たり得ないのだ。下から見上げているうちは、「天井」という言葉は、具体的に、(多くの場合)床と平行に、その部屋の上面についている部...
2020.11.28 13:24薄い交わり、せめて書き留めるの巻カフェの2階の席で、執筆していた。お話を書きつつ、周囲の様子も気になったりして、なので周囲のことも見つけ次第、同時並行で書き留めた。入店して20分。店内には、ゆったりとリズムに乗れるようなテンポの洋楽が流れている。階段から、靴音が聞こえてきた。1階から上がってくるその靴音が、完全に洋楽のテンポの裏打ちのタイミングで刻まれていて、思わず音のする方を見てしまった。ハイハットのように正確な裏打ちだ。音楽...
2020.11.22 12:47人生初の道端に、財布が落ちていた。革の、パンパンの財布だった。夜だったので、人通りが少なく、でも数人は歩きながらその財布が目に入っていたはずなのだが、みんな通り過ぎていく。僕は、歩く速度を落とした。大通りの反対車線に、パトロール中らしきパトカーが止まっていた。「パトロールカー」の名前にふさわしい働きをしている。パトカーが止まっていることによって、僕の心の中に天使と悪魔が出てくる隙もなく、拾ってパトカーに乗...
2020.11.17 13:13指示に従わずとも「触れてください」のタイプの自動ドアは、実は、触れなくてもセンサーが感知してドアが開く。なので、僕は、触れないようにしている。ウイルスがどうこうではなく、昔から(触れないでも開くことを知った日から)、「触れてください」という文言に対抗心を燃やして、触れないようにドアを開けている。改札では、ICカードのところに「しっかりタッチ!」と書いてある。やんわりタッチして通ってみる。トイレでは、ボタンのところ...