指示に従わずとも

「触れてください」のタイプの自動ドアは、実は、触れなくてもセンサーが感知してドアが開く。

なので、僕は、触れないようにしている。

ウイルスがどうこうではなく、昔から(触れないでも開くことを知った日から)、「触れてください」という文言に対抗心を燃やして、触れないようにドアを開けている。


改札では、ICカードのところに「しっかりタッチ!」と書いてある。

やんわりタッチして通ってみる。


トイレでは、ボタンのところに「強く押してください」と書いてある。

弱めに押してみる。


しくじらなければ、指示を鵜呑みにして従わなくてもいけることがあるのだ。



さすがに寒くなって必要ないので、扇風機をしまうことにした。

扇風機の箱に、しまい方が事細かに書いてある。

ご丁寧に図や番号なんかも使って、あれやこれやと書いてある。

途中までそれ通りやっていたが、それまで潜伏していた面倒くささがやにわに水面から顔を出し、急に手と頭を動かすのが億劫になった。

途中から適当に詰めていく。

部品は、圧倒的なスピードで梱包されていく。

箱がいっぱいになった。

羽とジョイントが余った。


指示に従わなくてはうまくいかないこともあるのだと、扇風機に教えられてしまった。

悔しいなあ。

来年の秋に扇風機をしまう時は、指示通りではないやり方で、全部しまいきってやろう。

この辺で擱筆。
写真は「半角カナにしちゃったんだなあ。」

0コメント

  • 1000 / 1000