世界の見え方

虫の目や魚の目が人間とは違うように、人によってもそれぞれ世界の見え方が違う。




とあるビル。


僕は、いくつもエレベーターがある中でボタンを押して、思わぬ方向のエレベーターが「キンコーン」と鳴って、「いやそっちかい」と小声でツッコむ。


他に乗客がいなかったら、10階に着いて、「10階でございます」と1人で勝手に言うかもしれない。


そして、部屋へ向かいながら、何か面白い一コマが写真に撮れないかなーなどと考える。


どうやら僕はそんな風にして世界を見ている。




しかし、例えばこれが別の人だったら、全く違う見方をしているのである。


消防士だったら、建物内を歩きながら消火器の位置を確認して、避難経路のイメージを立てることを考えているかもしれない。


脱出ゲームの企画者だったら、ここはこういうアトラクションに使えそうだな、とか、ここに何か隠したいな、と考えているかもしれない。


これから出会う人にどんな声をかけようか考える人。


他に考えなくてはいけないことがあって、それで頭がいっぱいで、何も視界に入らない人。




同じ場所を通ってきてもらって、それぞれが何を見ながら、何を考えながら歩いてきたのか発表する企画はちょっと面白そうだなと思う。


なんか群像劇っぽいし。


この辺で擱筆。

写真は「中が気になる巾着袋」

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