あの人のファンやりたいなあ。

駅前に大道芸人がいた。

2人いて、ロボットダンス的なことをしている。

不思議な動きだ。

筋力使うんだろうなあと思う。

選曲が星野源やDA PUMPで、なんだか踊りのすごさがそれで半減しているような気もする。

お客さんは、近くで見るほどの興味はないからなのか、ソーシャルディスタンスゆえなのか、やや遠巻きに見ていた。

だから、大道芸人も、一応そちらに向けてやっていますよ、というアピールをところどころでしながら踊っていた。

この絶妙な距離の遠さに心がざわつく。

それを第三者的な立ち位置から見ている自分もどうなんだろうかと思いつつ、僕も正面切って見る肚にはなれなかった。

みんな、正面切って見た時にお客さんが自分1人だけになってしまうことが怖いのだろう。



人前に立つ人というのは、応援される必要がある。

応援する人は、ファンとしての誇りを持つ必要がある。

そうでないと、「え、アイツのこと応援してるの?ダサっ」みたいな外野の声に自信を失ってしまうからだ。

だから、パフォーマーはお客さんに、周りになんと言われようとこの人を応援したい、と思わせなければいけない。

そうすると、「いいなあ自分もあの人のファンやりたいなあ」という人が出てくる。

そうやって、相互に関係を作っていくのである。

好きなアーティストを聞かれた時に、このバンドを言うとちょっと一目置かれる、みたいなのは際たる例のひとつだ。



残念ながら、まだあの大道芸人には「周りになんと言われようと」のファンは付いていないようだ。

でも、やり続けているからいつかきっと勝つだろう。

どんな形であれ、勝ちになるはずだ。

やり続けることに関しては、見習おうと思う。

僕はあんなに関節をグニャグニャさせる動きはできないが。
写真は「ひまわりのやつ載せてくれい。」

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