一瞬聞こえた会話

今日、駅の改札付近で、電話をしているおじさんサラリーマンらしき人がいた。

僕が歩き過ぎる一瞬、その人の喋っている言葉が聞こえる。

「1.6%で1000万ほどになりますので」

と聞こえた。

えっ。

すごい話だな。

1.6%で1000万ということは、計算すると、6億以上のお金が存在していることになる。

えー。

半沢直樹でも5億なのに。

あのおじさんが東京をかなり牛耳っている存在なのかもしれない。

もしくはとんでもない額の借金をしたどえらい負債者がいるのかもしれない。

そんなことを思うとわくわくした。



そうやって、人とすれ違った時とかに会話が一瞬聞こえることがある。

「どういう流れでそういう話になったん?」とツッコミを入れたくなってしまうような。

どういう流れだったのかを想像するのが面白いので、聞いてみたりはしないけれど。

想像が膨らんだやつは、「会話集」メモに書き留めている。



その中から2つほど記しておこう。



高校時代、道ですれ違ったおばさん2人組。
結構マダムな感じ。


「やっぱりスカンクよねえ」
「ねえ」


…えー?

「やっぱり」スカンクなこと、あるか?

ケース1
タヌキやハクビシンが街中に出没することがたまにある。
少し前に2人はそれに遭遇して、いや、でもさっき私たちがみたのは、スカンクだったんじゃないか、という話。
…野生にスカンクいるのか?

ケース2
コートやマフラーの素材とか。
ミンクもムートンも試したけれど、やっぱりスカンクが一番いいよね、という話。
…スカンク素材ってあるんだろうか。



去年の年末、スーパーの食品売り場にて。
若いカップルか夫婦がカートを押している。


男「肉だったら何食べたい?」
女「えー、吉野家」
男「は?」


これはシンプルに男に共感。

絶対、家で作るもので何が食べたいか聞いたはずやろ。

吉野家美味しいけど。

「は?」だよなあ。

でもすごく心地良いテンポのラリーだった。



コロナの影響で、人混みにいるとみんな若干心がそわそわしている気がする。

人混みでもこんな楽しみ方ができるよ、という、また1人遊びのすゝめになってしまった。
写真は「いや流行りもんへの乗っかりがすごいな!」

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